Google Analyticsのデータをオンラインで取り込んで「傾向」が見えるツール「Trendly」を使ってみた

様々なGoogleAnalytics APIを使ったツールが公開されはじめていますが、その中で今までにない「傾向」を分析するためのツールTrendly」が登場しました。ツール自体は英語ですが、日本語も表示されますし、アクセス解析に関連する用語くらいしか出てこないので、簡単に利用出来ます。アクセス解析に置いて、傾向を見ることは実際の数値を見る以上に大切な場合が多く、それを表示してくれるツールはとても貴重なので、紹介をしてみようと思います。

このツールでは、どの期間に、どういったページ・リファラー・キーワードが人気があったか?というのを視覚的に表示をしてくれます。

設定方法

利用は簡単。Trendlyのサイトにアクセスをして、「Ready? Let's Start」のリンクをクリック。


Googleにログイン状態だと、GoogleAnalyticsで計測しているプロファイルの一覧が出てきます。データを見ていいですか?という質問の横にあるチェックボックスにチェックを入れて、Continueを押せば完了。

サイトの規模や計測していた期間により、数十分から十時間程度で、分析結果が見られるようになります*1


集計完了のメールが来たら、メールに記載されているリンクをクリックすれば完了です。


レポート例

まず、以下の画像をご覧ください。データは弊ブログのデータです。

こちらはリファラーのレポートになります。見方ですが、右にある数字がカレンダーです。スクロールして下にいく程古いデータになります*2。真ん中にある文字列は、ある特定のリファラーから大幅な流入増や流入減があった場合に、その情報が表示されます。左側の積み立てグラフのような物は、主要リファラーからの流入数をあらわしています。その流入元から流入が増えると、幅が大きくなるといった寸法です。


では、一番わかりにくい真ん中の文字列の部分を、以下の画像を元に説明いたします。


「b.hatena.ne.jpからの流入が1日平均3件から平均20件に上昇。この上昇した期間での最大流入数は1日120件」とかいてあり、棒グラフのようなところの茶色い線の部分がその期間を示します。上部には小さい文字ですが「Jun Jul Aug」と月が書いてあります。


このように大きな変化があったところが視覚的に一目瞭然になるのが特徴です。GoogleAnalyticsだと、こういった情報をすぐに入手するには、それなりのスキルと今期が必要ですが、それを簡単に代替してくれます。

見えるデータ

取得出来るデータは大きく分けて、「リファラー系」と「コンテンツ系」になります。


リファラー系では「リファラー」「検索ワード」「広告流入」「直接流入」「流入タイプ」などを見ることが出来ます。ここで特徴的なのは、単純に流入数だけではなく「新規のみ抽出」そして「成果ページに到達した流入のみ抽出」が出来るという事です。これによって、流入は多くても、新規が少なく・コンバージョンも少ないといった情報も見ることが出来ます。


キーワードレポート

流入タイプ



また、コンテンツ系は主に「ページ単位」のアクセス数の変化を見ることが出来ます。こちらも単に閲覧数だけではなく、「入口ページのみ抽出」「出口ページのみ抽出」といった分析が出来ます。


ページ単位アクセス



さらに全レポート共通で、「どれくらいの変化」を表示するかという3段階の設定が出来ます。本当に大きな変化だけを表示するのか、中くらいの変化も表示するのか?といった形です。以下は同じ期間の同じレポートで、段階設定を変えてみた物になります。


大きな変化のみ


中くらいの変化も含む


まとめ

もちろん変化を把握しただけでサイトは改善されるわけではありません。しかし変化ある所に理由があり、理由があれば対策あるいはそれを活かす事が出来ます。その最初の気づきをわかりやすく見せてくれることが特徴的です。Google Analyticsに実装されていない機能ですし、分析のお供として使えるのではないでしょうか?

アクセスの変動の際の分析項目としては、まずどのページが増えたか、減ったかで、その原因は何かということで、参照元を見る。という点では、それに特化すれば十分な情報ともいえよう。詳しくはリアルアクセス解析の小川さんが、紹介してくれるでしょう。

Insight for WebAnalytics: Google Analyticsの公式ブログで紹介されていたTrendlyを使ってみた

という事でご指名もいただいたので、書いてみました。


Trendly

*1:1年半ほどのデータがある自分のサイトの場合は数時間でした

*2:近々3年分のデータが集計されます