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ECサイト向けに洗練されたドイツ生まれのアクセス解析ツール「econda」レビュー

ツール

今回は株式会社インターオフィスが提供する、ドイツ生まれのアクセス解析サービス「econda」を紹介いたします。ECサイト向けに最適化された、高機能なアクセス解析ツールです。


注意:
1)ツールの使用時間は20時間ほどです。一部の機能や設定を見逃している可能性があります。

2)過去のツール紹介記事と同様「広告記事」ではありません*1
ツールのレビューを希望される会社様・個人の方は「こちら」をご覧下さい。

econdaの概要

econdaはPCサイト向けのアクセス解析サービスです。ASP型(タグを計測対象ページに追加する)及びサーバーインストール型の両方があります。タグは非常にカスタマイズ性が高く、数多くの変数を取得する事が出来ます。レポートに関しては、要件ベースのレポート名称とレポート単位のフィルタリング機能を備えています。更にA/Bテストやマルチバリエイトテストもecondaには、ついてきます。


気になる料金ですが、月間50,000PV〜で月額21,000円(+同額の初期導入費)になります。30日間の無料導入トライアルを行っていますので、有料で利用し続けるかを、時間かけて判断する事が出来ます。詳しい料金表はこちらをご覧ください。


では、「econda」の機能を紹介していきます。


econda」は非常にレポートや機能が多いため、全てを紹介するのは、読む側も大変という事で、主要なアクセス解析ツールを利用してきた筆者が、「他のツールと比べてここが良い!」という特徴を10個ピックアップしました。

1)カスタマイズ性が高いダッシュボード
2)目的別のメニュー構成
3)その場でセグメンテーション&マイレポート登録
4)充実のリスティング分析機能
5)詳細な商品分析
6)詳細な顧客分析
7)サイト同士の比較機能
8)予測機能
9)A/Bテストとマルチバリエイトテスト
10)充実したサポートサイトとマニュアル

では、早速紹介に入ります。

1)カスタマイズ性が高いダッシュボード

最近は多くのアクセス解析ツールに搭載されている、好きなレポートを組み合わせて作成する、「ダッシュボード」ですが、econdaでも当然その機能は実装されています。

複数のダッシュボードが作成でき、閲覧者の属性(上司・集客担当・キャンペーン担当・導線担当)などに分けて、活用する事が出来ます。


またレポート単位で細かい設定も可能となっており、グラフや表の有無、固定期間or任意期間、そしてフィルタリングなど、細かい設定を行う事が可能です。

最近、アクセス解析ツールを利用していて、ダッシュボードの重要性を再認識しております。その中でecondaのダッシュボードは、元々レポートの種類が多いため、選択肢も多い+使いやすい+カスタマイズしやすいという事で、オススメです。


2)目的別のメニュー構成

メニュー名が分かりやすく、直感的に見たいデータを選択する事が出来ます。以下が、econdaのメニュー内容です。

個人的には目的別になっていて分かりやすいと感じました。ただ、メニュー名が多いので、もう一つ上の階層で分類があってもよいかもしれませんね。ちなみに、メニューごとに更に複数のサブメニューが出てきます。また、EC系の分析が上位に並んでいるのも特徴的ですね。


3)その場でセグメンテーション+フィルタ&マイレポート登録

ほぼ全てのレポートで、「流入チャネル」「リピーター区分」「主要国」でセグメンテーションが可能です。また、出てきたレポートに対して、フィルタリングをかける事が可能です。


以下は、曜日別のレポートですが、表示されている表の全ての項目に対して、条件指定をする事が出来ます。


これによって、直帰率が一定の割合を超えている、かつセッション数が10,000以上といった複数条件のフィルタリングが出来、そのままワンクリックでいつでも確認できる「マイレポート」への追加が出来ます。必要な情報だけを取得して表示・ダウンロードをするのに向いています。


4)充実のリスティング分析機能

以下が、流入チャネル分析の中にある「リスティング広告」メニューのレポート一覧です。

他のアクセス解析ツールではあまり見ない、レポート名が並んでいます。この中から、「不正クリック」「キーワードアドバイス」「ポストコンバージョン」の3つを紹介します。

不正クリック

「広告を10回以上クリックしている」という条件を元に、該当する訪問者IDを特定します。不正クリックの影響度合いを簡単に確認できます。対策を打つ方法は、別途考えないといけませんが、どれくらいの不正クリックがあるかを把握するためには便利です。

キーワードアドバイス

サイト内検索ワードのデータを表示します。検索ワード・検索回数・検索でマッチした件数(検索結果が1件だったのか、50件だったのか)、離脱数、不成功率(検索結果が0だった割合)などがわかります。サイト内検索数が多いワードを入稿ワードとして検討するといった利用が可能です*2

ポストコンバージョン

ある広告では、流入時にはコンバージョンしなかったけど、その後コンバージョンした件数を表示します。例えば、1回目の流入はOvertureから入ってきたがコンバージョンせず、2回目に検索エンジン(自然流入)から来てコンバージョンした場合にOvertureに紐づきます。
直前の広告が勝つ+有効期限30日*3というルールになっています。


いくつかの広告系ツールほど強力ではありませんが、この機能が実装されていないアクセス解析ツールも多いので、便利ではないでしょうか。



5)詳細な商品分析

6)詳細な顧客分析

ECサイト向けのツールという事で、ここのレポート群は非常に分析上参考になります。変数をタグに渡してさえあげれば、知りたかった情報がすぐにわかります。
二つの特徴を象徴する、レポートをいくつか見てみましょう。

人気商品

人気商品の売上・購入率などの情報を1画面で確認できます。

商品カテゴリ

多階層のカテゴリわけが出来ます。以下は、「男性向けの製品」というカテゴリに対して、商品のカテゴリ別に見ています。商品カテゴリをクリックすれば、商品単位の数値を見る事が出来ます。

注文数、注文単価

注文数と注文単価を同じグラフで確認できます。売上の内訳を一目で確認したい場合に便利です。

ABC分析

顧客ごとの売上高を多い順番に並べ、全体の売上の何%に貢献しているかをチェックできます。優良な顧客探しや、ロングテールの顧客の売上貢献を確認する事が出来ます。

流入チャネル別にキャンセル

キャンセルがどの流入元から発生しやすいかを確認できます。ここでは流入元で見ていますが、地域・リピーター/新規・地理情報といった軸でも確認する事が出来ます。キャンセル抜きの売上高が見られるのも特徴的です。



7)サイト同士の比較機能

複数サイトの数値比較を行う事が出来ます。「セッション数」「売上」「コンバージョン率」の3つのレポートしかありませんが、この機能を持っているツールは少ないので、嬉しいところです。


以下はPCサイトとモバイルサイトのセッション数の推移になります。

8)予測機能

過去のデータを元に様々な期間の「売上高」と「CVR」の予測が出来ます。ここでは3ヶ月後までに予測をしたグラフを紹介します。

精度に関してはわかりませんが、このような予測があると、今後の集客施策なども考えやすいのではないでしょうか?今までレビューした、他のツールでこの機能を見た事がありません。


9)A/Bテストとマルチバリエイトテスト

設定画面から、A/Bテストとマルチバリエイトテストを設定する事が出来ます。マルチバリエイトテストの設定例を紹介します。


テストをするセクション(バナーやテキストなど)を決め、バリエーションごとのHTMLコードを記述します。


そうすると、設置するJSファイルやタグの記述が表示されるので、指示通りに設定します。


全てのパターンを試したり、最適化をするために必要な最低限のパターン数を選択したりするといった機能もあります。アクセス解析ツール内で完結するので、非常に使いやすいです。


結果画面のサンプルを用意できなかったのですが、Website Optimizerをご存知の方は、その内容と同じものが取得出来るといえば、理解いただけるかと思います。組み合わせごとの設定したゴールへの遷移数・遷移率や、オリジナルに勝る確率などの情報を確認できます。


10)充実したサポートサイトとマニュアル

アクセス解析ツールをレビューする場合に、必ず筆者がチェックしている項目です。Econdaの利用者向けサポートサイトは、今まで見てきたアクセス解析ツールのサイトの中で、一番分かりやすく使いやすいと断言します。


「はじめに」のコンテンツでは、アクセス解析を始めるに当たって知っておいたほうが良い、用語やレポートの見方を紹介しています。コンテンツも非常にわかりやすく、アクセス解析初心者ここを見れば、ツールをどう見るかという事が分かります。また、アクセス解析経験者も参考になる情報が沢山載っています。

「レファレンス」では全てのメニューに対して、レポートの概要・見方(どうデータを見ればよいか)。そして各項目の説明が丁寧に書かれています。


設定マニュアルでは、「××トラッキング」ごとに、どういうレポートを見る事が出来るか、そして記述方法も丁寧に書かれています。以下は会員登録時の記述例です。


改善点

というわけで、様々な特徴を紹介してきた、「econda」ですが、気になる部分や改善要望なども書いていきたいと思います。


・EC系の分析が出来るのであれば、「売上の目標設定」が出来る機能があればと思いました。それに対して現時点での達成率や予測、そして可能であればアドバイス機能があれば、よりデイリーでの利用に向いていると思います。


・セグメンテーション機能の充実も期待したいところです。現在は「流入チャネル」「リピーター区分(新規・リピート)」「主要国」の3つだけなので、流入ワードやコンバージョンしたセッション・訪問回数(リピートを2回、3回、4回といった形で分割)などがあれば、更に課題の特定などが行いやすいのではないでしょうか?


・「日付」周りは改善の余地があるかと思います。複数月のレポートを週単位で見ていると、「2010/17」といった表示が出てきます。これは、2010年の17週目という意味ですが、何月何日か良く分かりません。


・ローデータダウンロードの機能があれば、更に分析を進めたい企業にはよいと感じました。本格的なECサイトが導入するのに向いているツールなので、データをローカルに落として更に分析するというニーズはあるかも知れません。


・後は細かい機能ですが「カレンダーにメモを残せる機能(いつキャンペーンを実施したかといった情報を記録する)」「ドリルダウン機能(入口ページを流入キーワードごとに確認)」「グラフの種類を変更する機能」「レポートの各行に比率の情報を記載(リピーター・新規別の売上高は書いてあるのですが、全体の何%というのが画面上でわかりません)」などの改善点が挙げられるのではないでしょうか。


タグ設計が大切なツール

多くのアクセス解析ツールのように、共通の計測タグを全てのページに実装するという方法では真価が発揮できません。検索時の変数取得や、カート情報、購入完了時の商品IDや金額の取得。実装側にも工数とスキルが求められます。


このような変数を取得しないのであれば、他のアクセス解析ツールとは大きく変わりません。非常に良いツールである反面、設計をしっかり行わないと「もったいないツール」になってしまいます。ただ、マニュアルやサポートのコンテンツは充実していますので、読み解いていけば実装上分からないところは少ないかと思います。


まとめ:ECサイトに本気で取り組みたいのならecondaはオススメです!

多くのアクセス解析ツールをレビューしてきましたが、ことECサイトを分析するという観点においては、最も優れたツールかも知れません。それは、大きく分けて「ECサイト向けのレポートが充実している」「サイト改善のためA/Bテストとマルチバリエイトテストの存在」「ドキュメントやサポートの分かりやすさ」の3点にあると思います。


アクセス解析ツールでどういうデータが取得出来るかという理解と実装が前提にはなりますが、それをクリアできれば、気付きを発見しやすいツールではないでしょうか。


いくつか機能改善されたら嬉しい部分もありますが、その部分を差し引いても、ECサイトをしっかり分析して、「アクセス解析ツールを用いた、課題発見と改善策の効果測定」という次のステージに進みたい方は、ぜひ「econda」を検討してみてはいかがでしょうか?



★「リアルアクセス解析」では様々なアクセス解析及び周辺ツールをレビューさせていただいております。レビューを希望される企業様がいらっしゃいましたら、「ツールレビューに関して」という記事をご覧の上、ご連絡ください。

*1:当ブログではアクセス解析サービスの広告記事は受けておりません

*2:もちろん、サイト内検索の改善に大いに使えます

*3:変更可能