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株式会社HAPPY ANALYTICS 公式サイトよりお読みください。
本日は、2020年1月14日に開催された「提案型ウェブアナリスト育成講座」のレポートをお届けします。
第4期生の8回目となる今回は、講師である小川卓が「よく使う15の分析方法」と「改善案の考え方」、そして本講座のテーマでもある提案に必要不可欠な「プレゼンテーション方法」と受講生の宿題へのフィードバック、という内容で構成されました。
計3時間という長丁場ですが、受講生とコミュニケーションを取りながら、時おり冗談も交えつつ和やかな雰囲気で進行。このような参加型の講座は、少人数制ならではですね!休憩時間には(ここには書けませんが)赤裸々な案件のお悩み相談*1や、雑談の中で小川卓のここだけ話が飛び出すなど、充実の内容でした。
第8回目のアジェンダ
- 私がよく使う15の分析方法
- 改善案の考え方
- プレゼンテーション方法を学ぶ
- 宿題フィードバック
このレポートでは、一部を抜粋してご紹介します。
私がよく使う15の分析方法
このパートでは、小川卓がWebアナリストとしてよく行うGoogle Analyticsを使った15個の分析について、実際の事例を交えながら講義が行われました。
最初に取り上げられたのは、PVが少ないサイトでも活用できるユーザーエクスプローラを使った分析方法。分析する際の視点、仮説の立て方、ユーザー分類事例などが紹介されました。
なかでも小川卓が好きだと公言したのは「フォームの1つ前のページ分析」で、フォームに遷移する1つ前のページにフォーカスした分析。もともとポテンシャルがあるページを特定し、そこへの流入率を上げる、というのは今日から取り入れたい考えですよね。
当日紹介された15の分析方法は下記のとおり。
- ユーザーエクスプローラの分析
- 訪問とCVの訪問回数別分布
- 訪問回数別の行動分析
- 新規訪問者のコホート分析
- 購入回数別の行動分析
- エリア別の分析
- 年代・性別ごと気づき
- 曜日・時間別の分析
- 主要ページの遷移率分析
- 詳細ページ閲覧回数とCVの関係
- デバイス×新規・リピートの遷移状況
- 検索導線別の数値
- コンテンツ貢献分析
- フォームの1つ前のページ分析
- マルチチャネル分析
受講者に配布されるスライド資料では、それぞれGoogle Analyticsのどのレポートを用い、どのような内容で分析し、どういった気づきが得られるかを事例とともに簡潔に説明されていてこれだけでも満足してしまいそうな内容。
有用なケースや頻度などの解説が為されており、闇雲に全てを実行するのではなく適切な分析の選択に役立てることの重要性が分かります。受講者からも、「こういった場合はどうか〜」「手順って〜ですか?」など具体的な質問も時折飛び出し、意気込みが感じられました。
対象となるサイトやサービスによって適切な方法は異なりますので、マッチした分析を選択できるようにレベルアップできるといいですよね!
改善案の考え方
一旦休憩を挟み始まったこのパートは、冒頭の「分析で得られる気づきは3つしかない
」という一言から始まりました。
言われてみればなるほど…となるのですが、分析で得られる気づきは下記の3種類に分類されます。
得られた気づきから、改善の考え方もいたってシンプル
Google Analyticsをはじめとする各種ツールは、残念ながら「案」を教えてくれません。改善のアイディアを教えてくれることは無いのです。
小川卓も冗談ぽく「理想のツールは表グラフ一切なし!ログインするとあなたのサイトはこことここを直せば売上2倍ですよ!と教えてくれるツール。それが実現したら、この講座も必要ありませんね。」と笑っていましたが、「分析はどんどん自動化されていくが、考えるところは暫くまだ人間の仕事でしょう。そこに価値がある。」と続けていました。
そして、改善案そのものの出し方について、本題に入っていきます。印象に残ったものをいくつかお伝えします。
まず始めに話されたのが、サイト内の他のページを確認する方法。自社内で比較して改善案を出すもので、ブログとメルマガの事例が紹介されました。
数値を根拠に「良い」「悪い」を判断し、比較して改善案を出すことが可能なので、改善の成功確率が高くなります。
ブログは、ランディングした記事から回遊し複数ページ見てもらうことを目的とした場合、どんな導線が良いか。効果が高かった実際の改善案が紹介されました。こちらについては、過去に小川卓がはてなブログ記事でも書いていますので興味があればご覧ください。
メールの改善事例では「最悪オブ最悪」と評されたメルマガをどう変えたか、笑いを交えつつ最終的にはそのメルマガからの売上を約8倍に上げた改善手法を受講者に公開しました。
他にも他との「比較」を行う方法として、競合他社サイトと比較して改善案を出す方法も紹介。具体的なサイトをもとにした解説に、受講者からは感嘆の声も出る盛り上がりを見せておりました。
大切なのは、仮説を持って同業他社と比較すること。そうすることにより、見た目や印象の改善案ではなく、改善したいKPIに効く施策を見つけやすくなる、というのがここでのキーワードでした。
印象的だったのは小川卓の「Webサイトは水族館だと思っている」という考え方。導線があって、何をどう見せるか、次にどこに移動したいと思ってもらうか、確かに水族館はとてもよく考えられていますよね。Webサイトも、ユーザーのニーズを想定しコンテンツを用意するだけでは50点。気持ちを考慮した導線を用意したいものですね!
他にも、どのサイトでも使える改善施策の考え方や改善案のストック方法など、日々使えるTIPS紹介がありましたが、ここでは省略。気になる方は個別に問い合わせてみてください。
プレゼンテーション方法を学ぶ
ウェブアナリストの中には、分析をするのは得意でもプレゼンが苦手…という方も多いのではないでしょうか。
ここでは「説明時におさえておきたい3つのポイント」や「コミュニケーション10か条」、「説得力を出すための注意事項」などについて話されました。長い講義も終盤となり、リラックスムードの中笑いを交えつつの説明でしたが、内容はいたって真剣!
プレゼンの際に「実行する時間が無い」「どれくらい数値が上がるの?」なんてヒヤッしがちな質問の裏には、どんな意図が隠されているのか。相手が求めている「自分の中での納得感」と「他の人(上司や施策担当者)に説明する」理由について説明がありました。求められているのは精度ではなくロジック!これをクリアできれば実行できる可能性が高くなるという話には一同納得でした。
講座はここまで。最後に宿題のフィードバックをして終了という流れです。宿題は個々の課題によって異なり、フィードバックは個別に行われ内容もかなり具体的。
かなり盛りだくさんの内容ではありましたが、受講者は自らの業務に活かせるポイントを各々に見つけており、講座はあと2回残っているものの早速実践へ前向きな様子が見られました。
最後までお読みいただきありがとうございました!本レポートを通して「提案型ウェブアナリスト」への理解が深まれば幸いです。
*1:ちなみにですが、受講の際にNDA(秘密保持契約)を結んでいるので自社案件の相談も安心です。