【秘書より】2016年4月21日(木)アナリティクスサミット2016 に参加して

はじめまして。秘書です。

2015年11月より小川の秘書を務めさせていただいております。

読者の皆様、よろしくお願いいたします。

 

2016年4月21日(木)に開催されました

アナリティクスサミット2016「成果に向かって速度を上げよ」

に参加してきましたので、その感想を報告させていただきます。

 

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■全体概要

会全体は朝10時から 17時30分までという長丁場。

小川は16時30分からの講演にもかかわらず、朝9時のリハーサルから参加し

「まだかなー!緊張するなー!」とドキドキして出番を待っておりました。

(1日3講演もこなしたりするのに、緊張はするのですね!)

 

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■開演前のリハーサル中

 

 

対象者は「データを活かしたウェブビジネスに取り組むウェブ担当者、責任者」

でしたので、デジタル デジタルした内容かと思いきや

パナソニック、JAL、TSUTAYA など(敬称略)

“いわゆるIT企業”や”ウェブビジネスが本業”ではない企業様が登壇し

どんな内容なのかワクワクするイベントでした。

 

 

 

■各講演の概要

各講演について、秘書自身が一番「糧になった」と思ったことを書いていきます。

 

1.【基調講演】パナソニック株式会社様

「パナソニックの会員サイト CLUB PanasonicのCRM戦略について」

 

★郵送DMは効果がある

 

“輝かしく大成功したCRM戦略”

というでまぶしい発表内容だったのですが・・・

「すべてのウェブページに役割を決めている」

「うまくいかないページは捨てる、2007年(構築時)に作ったページはすでに無い」

などの言葉の節々には泥臭い地道な努力を感じさせる内容でした。

 

郵送DMの話は、2015年に開催したファンイベント時の主要な集客元として説明されました。これが有効かは事業内容に依存するものだとは思いますが、デジタルの話だけでなくこういうトピックスが自然に挙がるのも、デジタルを1ツールとして整理できている証拠と感じました。

 

 

2.【基調パネル】日本航空株式会社(JAL)様、株式会社ユーキャン様、データマーケター 内野 明彦様

「急がばまわれ データ統合・活用の壁を乗り越える本当に大切なポイント」

 

★データか人か?答えは人! 人たらしであれ

 

「データサイエンティストオブザイヤー2014」受賞のJALの渋谷様とユーキャンの河内様、データマーケターの内野様の3人が、3時間の飲み会で話した内容を凝縮したもので、なんとなく“居酒屋での会社の愚痴”風にパネルが進むという斬新なスタイルでした、笑。

 

渋谷様からは「クロス集計で8割のことは解決する」「3Dグラフは激怒した」

などのレポート作成時の実践的な話が展開され、

河内様からはシステム部とのまめな関係性が大事であるという

データ云々を語るよりまず社内のコミュニケーションが大事という内容が語られました。

 

モニター表示されたトピックスの中で、時間切れのため飲み会限りの内容となった

トピックスもありました、笑。

そんな「はみ出ちゃった」感じも含めて、肩肘張らない雰囲気は、聞いているほうもリラックスして聞けるものでした。

 

 

3.【ランチセッション】 株式会社イー・エージェンシー様

「Googleアナリティクス360とA/Bテストツールで行う "分析→改善" 次の一手」

 

★「Googleアナリティクス360」は“さんろくまる”と読む

 

もちろんこれだけの内容ではないのですが、「Googleアナリティクス360」の活用法についてのセッションでした。

 

中でも解析~投資などのビジネスプロセスを9段階に分け、すべてGoogle製品で賄えるという説明で使われた9段階の解析業務の分析図は、レポート作成に疲弊しているであろう参加者に対し、「理想的には、解析から始まり、投資判断や業務の方向性判断」まで進めるのが理想だよねという投げかけや、各々が各業務のどこまで携わっているか?の確認になる秀逸な図となっており、秘書も大いに刺激を受けました。

 

また、「もったいないから拾おう」という人間心理を使った問題意識の共有方法、名付けて“もったいないファネル”は聴衆のみならず、後続の登壇者からも言及されるホットワードとなりました。(笑)

 

 

4.【第1部】株式会社VOYAGE GROUP様

「データ分析発展のステップ データドリブン組織のつくりかた」

 

★「こっちのほうが好き」では語らせない

 

これの言葉がとても刺さりました。

どの会社でも往々にして「結局は上司の好みで決まる」という状況は横行していますよね。その中で、10年前から「日本で一番、数値で語れるエンジニア・デザイナーがいるすごい組織を作る」と標榜し、横断組織作りを成功させた春元様の熱い思いが伝わってきました。

横断組織構築の手法について、順を追って手の内を見せていただき、非常に実践的な内容でした。

 

教科書的な定義ではなく、藪の中を進んで、躓いたら変えていくというような実直な姿勢が垣間見えて、有益な内容でした。

 

 

5.【第2部】株式会社TSUTAYA様

「TSUTAYA ユーザ分析の推進 組織の縦と横、どう結びつけるか?」

 

★方言で話す

 

「本当に上司の方言で話すのかな?」と思いきや、全然違います!笑

トップに解析内容の説明をする際は、相手が聞きたい筋道で語る、自分が語りたいことを語らない。それは解析担当が話したいことトップが考えていることはほとんどかぶっていない。トップが考えたいのは「進むべき方向性、ストーリー、決断の根拠」。

 

そんな内容でした。

その姿勢を徹底している姿はすごいなと思いましたし、社内説明の苦労の歴史が垣間見える内容で、共感できるものでした。

 

「今日のゴールは皆のストレスの軽減です!上司や連携のはけ口になれば。」

と大畠様が初めにおっしゃった通り、非常にざっくばらんでオフレコの内容満載で

会場が一体になって楽しめるプレゼンテーションでした。

 

 

6.【第3部】株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン

「マーケティングオートメーションによる部門の壁を超えた顧客シナリオの実現」

 

★メルマガの配信数を減らした(5070%)が、CV130%ほど増えた

 

「え~~~そんなに~~~!」

という刺激的な内容を大山様が非常に淡々と語るため

「もっと大きい声でみんなに自慢したほうがいいです!」と余計なお世話をしたくなるくらいの素晴らしい内容でした。

 

各事業部が思い思いに配信していたメルマガの配信数を抑えて、コンバージョンのみを上げるというのは社内の反対も大きく大博打と思いましたがそこは解析結果を信じた冷静さと大胆な行動力の為せる業と感銘を受けました。

 

「GDOの原田さん」のメルマガを受け取っている方は、その裏話が聞けて二重に面白い講演だったと思います。

 

 

7.【第4部】株式会社クレディセゾン様/小川 卓

「数値ではなく「気持ち」を変えるためのコンセプトダイアグラム分析&活用事例」

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★数値を改善したからなに?「so what ?

 

 

やっと小川が登壇しましたぁ~。

秘書も疲れ切っているかと思いきや内容が面白く、たくさんメモを取りながらのあっという間の6時間半でした。

 

「so what ?」というのは私にとっては衝撃的で

序盤から解析士の仕事を全否定してしまって後はどうするのですか~

とハラハラして聞きました。

 

そんな私の気持ちを差し置いて「コンセプトダイアグラム」の手法を使った

ユーザー理解と、ユーザーの気持ちを理解したKPIの設定という

サイト改善フローが語られました。

 

それまでの講演でも、解析後に必ず「会社としてどうあるべきか、どんなビジネスをするか?」という根本的な課題に立ち戻る姿が各々語られました。

そのため、序盤からあるべきユーザー像を定義してから解析をスタートするという手法は「お見事!」というものでした。

(上から目線ですみません!!)

 

クレディセゾンの吉岡様は「今までのKPIと大きく変わった。数字だけ見ていたところから、大事なカスタマーは誰だろう?と見つめなおす結果になった。」と話しており、ただ単純に「PVを上げる」「セッションあたりのPVを増やす」「CVを増やす」などのユーザーの気持ちを無視したKPIはおかしいと、改めて確認する場となりました。

 

このプロジェクトは、小川が「大変だな~」と日々疲弊する姿を見ていたのですが

講演を聞いたところ、ビジネスの大変革の構想を半年間でやり遂げた、という内容でしたので、「それは大変でしょうよ!!!!」と今更ながら共感いたしました。

 

サイトリニューアルはこれからだそうです。要注目ですね。

一体どんなサイトになるのか、皆さま一緒に魚拓を取って待ち構えましょう。

www.saisoncard.co.jp

 

 

 

■おわりに

 

「昼食を買いに行く時間がないなー!」と焦っていた矢先、

おにぎりとカツサンドのお弁当、それにお茶が出て、まずほっこり。

 

さらに、無料(その日限りです)の「舘田珈琲」を味わいつつ、

とても濃密な時間を過ごしました。

 

セミナーは「ホンネのビジネス事例を共有する」という趣旨でしたが

これが本当に本音で、上司に秘密の内容、オフレコの内容が盛りだくさん。

講師も会場も一緒に笑い合い、和やかなムードの会でした。

 

今年参加できなかった方は、ぜひ来年はエントリーしてみてください。

会員登録などはこちらから↓

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