「ウェブ分析法」とは、アクセス解析ツールのデータを中心に、サイトの課題や強みを見つけるための手法です。本連載では、明日から使える、便利な技を隔週、月曜日を目処に紹介いたします。題名の通り5分で読める(また5分で実施できる)分析法が中心になります。初心者〜中級者向けの連載になります。
それでは始めます。
その7:成果への貢献を「金額」で見られるGoogleの「$インデックス」機能
キーワードやページの成果貢献を見る際に通常はコンバージョン率を使います。例えばあるECサイトであれば「購入完了画面」「会員登録完了画面」「メールマガジン申し込み画面」「商品詳細閲覧画面」などが「成果の対象」として考えられます。しかし、それぞれのページはアクセス数もコンバージョン率も大きく違います。
また成果の重み付けも本来は違うはずです。メルマガ登録よりは、購入完了の方が、サイトにとっては「上」でしょう。これを同じ重み付けで横並びで比較してしまうのが、コンバージョン率です。そこで、この問題を解決するのが「$インデックス」機能です。難しそうな名前ですが、怯えないでください。言い換えると「成果貢献(金額換算)」というものです。
成果貢献の金額設定は二つの手法を使って行えます。一つはGoogleAnalytics上で目標を設定する手法。もうひとつはECサイトの購入完了ページなどで、カスタムタグを使って金額をタグに挿入する方法です。初心者〜中級者向けのコンテンツですので、今回は前者で説明します。
設定方法ですが、
金額を決める際の考え方は二つあります。
一つは、1会員あたりの売り上げなど他のデータを見ながら、それにあった金額を入れるという方法。もう一つは、金額そのものというよりは、「目標」の間で重み付けするという方法です。
例えば後者は、「会員登録=100円」「資料請求完了=50円」とし、金額そのものに意味は無く、会員登録のほうが「2倍成果の価値がある」と定義する方法です。慣れないうちはこちらの方法をお勧めします。
金額設定はこれで完了です。後はデータがたまれば、ページ単位・キーワード単位などさまざまなレポートで、正しく重み付け(あるいは金額設定された)「$インデックス」を見ることができます。
金額が高いほうがより成果に貢献しているページという意味合いになります。
$インデックスの定義は?
((e コマースの収益)+(合計コンバージョン バリュー) ÷ (該当のページのページ別セッション数)
というのが、GoogleAnalyticsのヘルプの定義です。若干わかりにくいですね。
もう少し簡単にすると、「目標を達成したときに発生した金額の合計 ÷ セッション内で評価をするページのページビュー数」という意味です。
上記ヘルプにある図解を読んでいただけるとわかるかと思いますので、参照してみてください。
まとめ
名称のせいか、難しそうな印象を受ける機能です。しかし、ページの成果への貢献を計るためには便利な機能です。ECサイトでの購入金額を取得しない場合は、実装も無く、目標を設定する時に金額をするだけで完了します。目標設定時に、ついつい設定を忘れてしまいますが、少し時間を取って設定してみてはいかがでしょうか?更にGoogle Analyticsの利用価値が増えます。