女子高生の「アクセス解析」と「オフライン」の華麗なデータ統合

アクセス解析の世界では、ここ数年「アクセス解析とオフラインのデータを統合し、いかにユーザーをターゲットし最適なコンテンツを提供する」という事に熱心です。当然、大切なのはオンラインデータとオフラインデータを統合する方法です。特殊なIDを発行したり、アンケートで情報を集めたりなどの方法がありますが、難易度が高い あるいは 精度が低いという問題があります。


しかし、女子高生は自分が利用しているブログやSNSで、この統合をいともたやすく実現しています。
今回はその方法に関して、紹介をいたします。





2007/05/23 水曜日「おはようとくしま」より


女子高生の多くは、携帯で自分の日記やプロフィールを使って交流を行っています。mixiやモバゲーのようなサービスは「足跡」機能があるため、知り合いであればユーザーの特定を行う事が出来ます。しかし、こういった機能を持つサービスは、足跡が残ってしまうからこそ使いづらいあるいは見に行きづらいという側面があります。


そこで登場したのが、同じサービスでログインしている人は足跡、それ以外の人はアクセス解析で情報が表示されるサービスです。「ブログリ(blogri)」「デコログ(DECOLOG)」などが有名です。この状態でもユーザーの特定は行えるのか?アクセス解析のデータだけでは難しそうです。


しかし、女子高生はアクセス解析のデータとオフラインの情報を融合して、ユーザー特定を可能にしています。

では、その種明かしを…


オンラインのデータで使う情報は「ページにアクセスした端末情報」。日記やプロフィールサービスでは、足跡は見えなくても、どの端末でいつアクセスしてきたか?というのが分かるようになっています。


それに対してオフラインデータは「友達が持っている機種名」です。オフラインでもコミュニティを作ることを重視している女子高生は、知り合いの端末は一通り知っています。そこで、このオフラインデータと前述の端末情報、そしてアクセスしてきた時間を組み合わせることで、閲覧している人が「誰か」というのを特定する事が出来ます。



N902iLでのアクセスがあった事が分かります。この端末を持っている知り合いは誰かな?


女子高生だからこそ出来るオフラインの情報収集と、ユーザー限定でURLを公開している日記やプロフィールサービスだからこそ出来るオンラインの情報の華麗な統合です。そうすると以下のような会話が生まれます。皆さんも聞いたことありますか?*1

「あいつ、学校では話かけてこないのに、またプロフ見にきてるよ、うぜぇ」
「最近、△△がF706iからF-02Aに変えたらしいよ。」
「気になっている●●にブログのURL教えたら早速見に来たよ!いけんじゃね?」


このように女子高生はスムーズにオンラインとオフラインのデータを統合しています。ビジネスという観点からこのモデルが使えるのか?あるいは使えないのか?ぜひ考え見てくださいな。

*1:私は何度かあり、それがこの記事のきっかけになりました。