ウェブサイトを分析する前に行うべき5つのこと

ウェブサイトの分析というと、ついついアクセス解析ツールなのでデータを見てしまいがちです。しかし、分析は意図を持って行う必要があります。私もサイトの分析を行う際に、いきなりアクセス解析ツールのデータを見ることはまずありません。

そこで分析をする前に、行っておくべき5つのことを紹介いたします。

1.ウェブサイトのゴールとターゲットを確認する

そもそも、そのウェブサイトは何のために存在して、どのような役割を果たしているのでしょうか?また、どういった人達にそのサービスは提供されているのでしょうか。基本的な部分ですが、言語化(文章)にしておく事が大切です。この内容によって分析するポイントが変わってきます。


特にオンラインだけで成果あるいは売上げが発生しないサイトなどは、ウェブサイトの分析だけではなく、その前後まで分析する必要があります(例:顧客向けの会員制サイト・オンラインでは資料請求だけで商談はオフラインで行われる商品など)


2.実際にサイトを使ってみる

分析をする前に、実際にサイトを自ら使ってみましょう。使う際には、いくつかのユーザー像や目的を設定した上で活用してみます。その際に大切なのは、自分の行動や感じたことを元に、アクセス解析での数値を想定することです。


「このページは進むべきリンクを見つけるのが難しくてストレスがたまるなぁ。離脱率が高いのでは?」「このレイアウトだと、間違えてこのボタンを押してしまいそうだ。クリックした後に、元のページに戻ってくる割合が高いのでは」などのマインドを持っておくとよいでしょう。


最初は難しいかと思いますので、まずは気付いたことをメモしておき、後でそれをどうデータを証明するか、あるいは調査するかを考えましょう。


先ほどユーザー像設定以外にも、基本的な会員登録や退会なども試しておきましょう。次のステップで参考にするためにも、スクリーンショットを撮っておくとよいでしょう(私もスクリーンショットを撮る習慣があります 笑)


3.同業他社あるいは競合のサイトを確認してみる

多くのサイトには、同業他社あるいは競合サイトがあります。対象のサイトだけ見ていても、相良いか悪いかを判断するのが難しいため、参考となるサイトをいくつか見てみましょう。先ほどの2.のステップで行った内容を競合サイトでも行っておきましょう。そしてサイト同士の違いをメモしておきましょう。分析対象サイトのよい所、改善すべき所が見つかります。


がっつり分析や改善を行う場合は、チェックリストや比較表などを作るとなおよいでしょう。このステップは分析対象のサイトを相対的に見ることが出来るので非常にオススメです。


4.トレンドやニュースを確認しておく

その業界で起きている最新のトピックスやキーワードを把握しておきましょう。業界の理解にも繋がりますし、検索エンジンやソーシャルからの流入に影響を与えているかもしれません。Google トレンドなどを利用するとよいでしょう。主なキーワードを入力して、検索が多い時期や数年間における変化を見ておきます。あるいは
TopsyKizasiなどを利用して、ソーシャルメディア上での話題も確認しておくとよいでしょう。

こちらも本格的に業界分析やトレンドなどを行う場合は、アンケートや有料のソーシャルメディア分析ツールなどを利用するのも一つの手でしょう。他にも業界に詳しい人にヒアリングをしてみるのもよいです。


5.分析ポイントと課題を言語化しておく

最後に1〜4をまとめながら、実際にどういうデータをチェックするべきかのリストアップを行っておきましょう。「○○という情報から、■■の指標が増えているはずだ」といった形になります。




アクセス解析のデータを見るときには漠然と見てしまっては意味がありません。レポートを「順番に見ていく」のではなく、見たい要件に応じてレポートを「選択していく」事が大切です!



このプロセスを得ることで、分析の価値(=そこから得られる気付きの量と質)は大きく増えます!ぜひチャレンジしてみてください。