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「アクセス解析」は難しいのか?という疑問を真剣に考えてみる Part1:まずは前提を整理

基本

アクセス解析」は難しいのか? と時々聞かれたり、話題になったりします。漠然と語ってしまうと、漠然とした答えしか出ません。そこで、この質問に対してしっかりと考えてみました。その内容を3回に分けて紹介いたします。


そこで、この問いに答えるために整理をしてみたいと思います。

議論を整理するために以下の3つの観点を、最初に確認しましょう。

1)「アクセス解析」はどこまでを指しているのか?
2)難しいとはどういう状態なのか?
3)3つの対象

この3つです。

1)アクセス解析とは何をさしているのか?

まずはアクセス解析のプロセスを可視化してみましょう。以下の15のプロセスに分け、更に3つに分類しました。


実装フェーズ

アクセス解析ツールをサイトに実装する」までのフェーズ
1.要件定義:KGIとKPI設計、見たいデータの要件をまとめる
2.実装方針の決定:それにあった実装方法を考える
3.実装:サイトに組み込みを行う
4.計測テスト:正しく計測できているかの確認を行う
5.リリース:本番サイトへリリースを行い計測を開始する

分析フェーズ

6.レポート確認:アクセス解析ツールのレポートで数値を確認する
7.モニタリングと分析:定常的に見るデータやレポートの作成、または短期間で意思をもった分析を行う
8.原因調査:数値の変化があった場合に、その原因を調べる
9.課題発見:そこから見えてきたサイトの課題(強み・弱み・特徴)を把握する
10.施策検討:課題に対応するための施策を考える。

改善フェーズ

11.施策実施:施策を実施するための開発や作成を行い開始する。また目標設定をする
12.施策評価:施策の結果を見て、成功/失敗 及び その原因を考えて評価する
13.結果報告:行った施策を上長や同僚に報告する
14.結果ストック:決まったフォーマットに則って行った施策を書き残しておく
15.共有:過去の施策の結果をまとめて、常に共有されている状態にしておく


もう、これを見ただけでも難しそうですね。各STEPだけでも1記事書けそうです。


では、今回は「どこまでを範囲にするか?」ということですが、1〜12においてみたいと思います。13以降は分析結果のストックと共有がメインであり、あまり難しさという考え方は出てきません。そこで、1〜12を「アクセス解析」の範囲と、定義します。


2)難しいとはどういう状態なのか?

「難しい」といってもその人のスキルによって、「私にとっては難しいけど、この人にとっては簡単」というケースがあったりします。そこで、「アクセス解析は難しい!」といっても、難しいのイメージがあっていないとお話になりません。そこで、ここでは以下の3つの観点から「難しさ」を定義します。


A)かかる時間が長いほど「難しい」
各STEPの長さです。「要件を決めるのに数ヶ月かかった」=難しい、実装が1時間で済んだ=簡単 といった形で、そのSTEPを成し遂げるのにかかるであろう時間で判断を行います。ここには自分自身が手を動かす時間以外にも、他に人にお願いして作業してもらう時間も含みます。


B)お金がかかるほど「難しい」
「長い」と多少比例しますが、そのSTEPを実現するためにコストがかかるという事を「難しい」と定義します。というのも、コストがかかるとわかった瞬間に止まってしまったり、そのSTEPをスキップしたりしてしまうからです。コストには「人」や「モノ」を用意するためのお金も含みます。


C)スキルが必要なものほど「難しい」
定義は難しいのですが、「その作業を実現出来る人がどれくらい存在するか」とおきます。もちろん会社の従業員の特性やスキルに依存しますし、お金で解決出来る部分もあります。しかし、ここは私の過去の経験から「脳みそを沢山使うし、そう簡単には良いものを思いつかない あるいは 実現できない」というSTEPでご了承ください。


これで「難しい」の定義も確認できました。



3)3つの対象

この議論を進めていく上で、陥りやすい問題があります。それは「責任を押し付ける」という事です。何におしつけあっているのか、それは以下の3つです。

アクセス解析ツール
アクセス解析の理解度」
「社内の体制」

そして、ここに出てくるのは3つのプレイヤーです

ツール管理者」
「ベンダーの担当者」
ツールの利用者・実装者」※別物ですが、重複しないためまとめています


この3つは良く対立を起こします。難しさを「ツール」のせいにするツール管理者、使えていないのは「社内の体制が整っていないから」と考えるベンダー、そもそも知識が無いためにどう見ればよいかわからないユーザー。


これでは不毛です。


1つだけ言えることは、この3つは全て「アクセス解析の難しさ」の原因になっている事です。しかし、それらは別々のSTEPでおきます。つまり1つだけに責任を押し付けるのは間違えていますし、全て解決しないと本当に活用する事は難しいです。


ですので、難しさを議論する場合は、どの対象にとって難しいのか?という観点で議論を行うべきだと考えており、今回の記事でもそのような形で進めていきます。


今回のまとめ

今回は議論の整理で終わってしまいました。次回は各STEPにおける難易度の紹介とその解説を行なっていきます。ちょっと変わった短期連載、お楽しみ下さい!