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GoogleAnalyticsに登場した「ユーザー単位の流入元分析『マルチチャネル』」を解説!

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一部のアカウントで提供が開始された「マルチチャネル」レポート。これはサイトのコンバージョンをセッション単位ではなく、ユーザー単位で見ることにより、コンバージョンの初回流入元を見たり、コンバージョンまでの訪問回数を見たりするレポート群です。


5つのレポートが用意されていますので、そのレポートと見方を紹介いたします!その前にレポートへのアクセス方法を確認しましょう。


新しいGoogleAnalyticsのレポートメニューから、「コンバージョン>マルチチャネル」を選択します。
※メニューが出てこない場合は機能を利用することが出来ません。


では、表示されるを一つづつ見ていきましょう。

1.マルチチャネルサマリー

マルチチャネルに関する基本的なレポートを見ることが出来ます。
大きくわけて二つの内容を確認出来ます。


一つは「コンバージョン数」と「アシストされたコンバージョン数」の数値&トレンドです。「アシストされたコンバージョン数」とは「コンバージョンするのに2回以上の訪問がかかったコンバージョン」を意味します。

マルチチャネルサマリー(上部)

上の方に「コンバージョン」と「タイプ」があります。コンバージョンは現在「すべて」になりますが、プルダウンから設定されている目標を選択出来ます。「タイプ」は全体かAdwordsだけを抽出する事が出来ます。


コンバージョン数とアシストされたコンバージョン数を一つのグラフで見られると、時系列でアシストが多い時期と少ない時期が一目で分かるので嬉しいのですが、その機能はどうやら無い様です。ぜひ追加して欲しいところですね。


二つ目(下半分)は「マルチチャネルのコンバージョン概要図」という図で、表示と円グラフで構成されています。表はコンバージョンしたユーザーがコンバージョンするまでにどの流入元を通過したかをあらわしています。下の画像の例ですと、コンバージョンしたユーザーの61.4%が「オーガニック検索」で35.57%が「ノーリファラー」という事がわかります。

更に表の各項目のチェックボックスを押すとベン図(重なりのある円グラフ)を作成する事が出来ます。そして該当箇所にマウスオーバーすると数値を確認する事が出来ます。上記の場合コンバージョンしたユーザーのうち、「オーガニック」と「参照サイト」を併用したユーザーは6.34%である事がわかります。


この図を見ることによって、コンバージョンに貢献したチャネル、あるいはその組み合わせによる効果を見ることが出来ます。


上記の例ですと「1位のオーガニック と 2位の参照元の併用」は前述のとおり6.34%ですが、「2位の参照元 と 3位のノーリファラーの併用」は7.84%とこちらのほうが数値が高くなっています。貢献が大きくても組み合わせで数値を見ると違った風景が見えてきます。



2.Assisted Conversion

アシスト効果の詳細を見るレポートです。大きく分けて二つのレポートを見ることが出来ます。ページ上部のメニューで切り替えられる「アシスト分析」と「ファーストインタラクション解析」の二つです。

一つ目の「アシスト分析」はコンバージョンしたセッション以外の流入に関する分析です。ここに出てくるコンバージョン数は、「アシストされたコンバージョン数」と同じ数値になります。つまり「コンバージョンしたユーザーの、コンバージョンしなかったセッションの流入元」をあらわしています。


見られる数値は全部で5つです。

  • アシストされたコンバージョン:その流入元によってアシストされた回数

例)オーガニック検索(初回)→ノーリファラー(2回目)→参照元サイト(コンバージョン)
という場合は、
オーガニック検索:1回
ノーリファラー:1回
とカウントされます。

  • アシストされたコンバージョン値:目標値を利用した、アシストによって生まれた金額
  • ラストインタラクションコンバージョン数:コンバージョンが発生したセッションの流入元(サイトのコンバージョン数と同等)
  • ラストインタラクション コンバージョン値:目標値を利用した、セッションのコンバージョンによって生まれた金額
  • アシスト/ラストインタラクション:アシストとラストどちらでの貢献が大きかったかを表しています。1以上の場合は「よりアシストの傾向が強い流入元」、1未満の場合は「より直接コンバージョンに効く流入元」という事がわかります。

二つ目の「ファーストインタラクション解析」も見てみましょう。こちらは全てのコンバージョンの「初回の流入元」を分析するためのレポートです。

出てくるレポートは「アシスト」の物と大差ありません。アシストの変わりに初回を見ているというのが違いです。ここでも

  • ファースト/ラストインタラクションの指標は、1以上の場合は「初回流入の傾向が強い流入元」、1未満の場合は

「より直接コンバージョンに効く流入元」という事がわかります。


例えばブックマークやURL直接入力などリピーターが多い傾向にある「(direct)/(none)」(ノーリファラー)は初回流入の傾向が弱い1未満(0.80)である事がわかります。



また上記のレポートでは「ソース/メディア」が各行になっています。これは表示中のセグメントで変更する事が出来ます。他のGoogleAnalyticsのようにセカンダリダイメンションを設定する事も可能です。以下の例では「ソース/メディア」に「キーワード」を掛けあわせています。つまりキーワード単位でアシストやファーストの効果を見ることが可能です。


3.上位のコンバージョン経路

こちらはコンバージョンをするまでに辿った流入経路を表示してくれます、


上記画像の下部に「オーガニック>オーガニック 1086件」というのがあるかと思いますが、これは2回オーガニック流入で入ってきて2回目にコンバージョンしたことを意味しています。このような形でどういう流入元がコンバージョンに貢献しているかがわかります。


個人的にはこの数値はあくまでもこの流入パターンでの「コンバージョン数」など、この流入パターンでの「流入数」もみたいなと思いました。それによってどの流入経路の「コンバージョン率」が良いかがわかり、効果の高い流入パターンを見つけることが出来ます。


なおページ上部にある「パス」をクリックすると以下のような選択肢が出てきます。


これの意味ですがコンバージョンを実施するのにかかった流入回数を表しています。
例えば「1」であれば「初回流入でコンバージョンしたコンバージョン数」がわかりますし、「2以上」であれば「2回目移行の流入でコンバージョンしたコンバージョン数」がわかります。どれかの値を選択すると、その条件だけでのレポートを見ることが可能になります。


4.TimeLag

こちらはコンバージョンするのにかかった所要日数を表しています。

例えば1月1日にサイトに訪れ、また同日に訪れてコンバージョンした場合の所要時間は「0日」ですし、1月1日にサイトに訪れ、1月5日にコンバージョンした場合の所要日数は「4日」になります。


これをコンバージョン数と値で確認することが出来ます。この例ではあまり差が出ていませんが、所要時間が無いほど、「コンバージョン数の割合<コンバージョン値の割合」になったりする事があります。これは、コンバージョン単価が検討期間が長いほど高いという事を意味します。

5 Path Length

こちらはTimeLagと似ていて、コンバージョンするのにかかった訪問回数を表しています。

名前の通りのレポートで特に違和感は無いかと思います。


全レポート共通で…

全レポート共通で二つの機能を備えています。一つは「コンバージョンセグメント」です。これはGoogle Analyticsの他のレポートでいう「アドバンスセグメント」の機能を意味しています。つまり特定の条件だけで絞り込んでレポートを出せます。


デフォルトで以下の内容が用意されており、任意にセグメントを定義する事も可能です。


もう一つの機能は「エクスポート」機能です。サマリー以外のレポートは「CSV」「TSV」「CSV形式(Excel)」でダウンロードする事が可能です。


活用方法

具体的な活用方法や数値の見方はこれからいろいろ出てくるのかなと思います。まずは自分のサイトの初回や間接効果がどうなっているのかを把握しましょう。そして有料で集客を行っているものに関して「今まで直接効果で見るとあまり貢献していなかったけど、初回に貢献している」といった事が分かるようになります。


これを実際に施策を活かすにはレコメンデーションなどを行う必要があります。しかし「3回目の流入が自然検索だとコンバージョンの可能性が高い」という事が分かっても、それをコントロールする事は出来ません。または「コンバージョンの7割が初回あるいは2回目の訪問で起きている」といった情報もぱっと施策に繋げることは難しいです。


私自身、このデータをどう使っていくかを考えてこのブログで事例と共に、将来紹介できればと考えています。また当ブログのアトリビューションに関する連載(「アトリビューション分析」連載 その1:アトリビューションとは?)でもピックアップしていきます。


それまでの間、読者の皆様にぜひ良い活用方法があれば教えていただきたいと思います。「この数値を元にこういう指標を作ったよ!」とか「うちのサイトではこんなことが分かり、こんな施策に使えそう」といったものがあれば是非!


「成果時の流入だけでは不十分」という認識は広がってきているかと思いますが、間接効果のデータがとれたときにそれをどう活用していくかは、これからも多くの議論があるかなと思っています。いずれにせよGoogle Analyticsがこういった機能を実装した事の、その動きはより加速していくでしょう。