【5min.ウェブ分析法】 その3:「直帰以外のセッション」を使って改善幅を読む

「ウェブ分析法」とは、アクセス解析ツールのデータを中心に、サイトの課題や強みを見つけるための手法です。本連載では、明日から使える、便利な技を毎週月曜日に紹介いたします。題名の通り5分で読める(また5分で実施できる)分析法が中心になります。初心者〜中級者向けの連載になります。


それでは始めます。

その3:「直帰以外のセッション」を使って改善幅を読む

直帰率が高い入り口ページやキーワードを改善する際に通常は「流入が多い物」を重視します。同じ改善率でも流入が多い物は、少ない物と比較して、改善量(≠改善率)が大きくなります。しかし、ここには「改善率が同じ」という条件があります。改善する割合がどれくらいあるのか?これを調査するために「直帰以外のセッション」というセグメンテーションを使います。


直帰率以外のコンバージョン率

全体のコンバージョン率


この二つの差が大きいほど、改善幅が高くなります。ほぼ一緒なのであれば、直帰率を改善してもコンバージョン率は上がりません。また、元々直帰率が低いページの場合は、二つの数値にほぼ差が出ないところも特徴です。


では、GoogleAnalyticsを使った操作方法と数値を見てみましょう。


1)見たいレポートを選択(キーワードや参照ドメインなど)

2)「アドバンスセグメント」内にある「デフォルトのセグメント」から「直帰以外のセッション」を選択して「適用」を押します。


3)データが取得できたら、ダウンロードしてExcelに取り込みましょう。

4)各コンバージョンと全体の割合が交わるところが「改善幅」になります。



(2010/07/25 追加)
この数値は((流入のコンバージョン率)÷(直帰していない流入だけのコンバージョン率)) − 100% で計算されています。


「overture / ppc 」は直帰を無くせば改善幅が大きそうです。逆に、「(direct) / (none)」は直帰率を改善しても、コンバージョン率は大きく増えなさそうです。
このように全セッションと直帰以外のセッションのコンバージョンを比較する事で、直帰を改善する際の改善幅が見えてきます。

まとめ

直帰の改善は「流入が多い」以外にも「改善幅が大きい」を「直帰以外のセッション」というセグメントを使って見極めましょう。



第1回:【5min.ウェブ分析法】 その1:入り口ページでは直帰率を、新規とリピーターに分けてチェックしましょう
第2回:【5min.ウェブ分析法】 その2:成果に貢献したページを簡単にチェックしよう