アクセス解析選定セミナーで講演してきました

2009/12/10に行われた「アクセス解析選定セミナー」で講演を行ってきました。プログラムは以下のとおりで、私は第4部で話しをいたしました。

プロフラム

第1部 解析ツールの選び方と移行の注意点
第2部 サポートとレポート内容から選ぶアクセス解析ツール
 株式会社 EC studio 専務取締役CTO 山本正喜
 株式会社環 シニアコンサルタント 竹内亮介
 株式会社コンフォート・マーケティング 取締役副社長 内野明彦
 株式会社デジタルフォレスト 商品企画部 Visionalist企画ユニット長 三室光功
 株式会社ユーザーローカル 製品企画・開発 担当 閑歳孝子
第3部 プロの解析レポートに学ぶ
第4部 リクルートアクセス解析にどう取り組んでいるか?

第1部に関してはMarkezineに記事が上がっていたので、リンクいたしました。他の部も掲載され次第リンクいたします。

また、当日のTwitterでのタイムラインは、以下からご覧いただく事が可能です。

#a2iseminar01のリアルタイム結果




撮影:ec_yama




さて、私のパートでは、自分の会社で行われている、アクセス解析のレポーティングについて話をいたしました。まず、簡単に体制や役割の話をした後に、レポートの種類について紹介。その後、複数のレポートを実際に紹介。集客・動線・サイト全体把握・キャンペーンなど様々なものをお見せしました。その上で、最後にモニタリングレポートを作成する際のポイントを紹介して終了、という内容でした。


有料のセミナーだったので細かいことはお話できないのですが、「レポートの種類」「データの種類」「モニタリングレポート作成のポイント」の配布資料だけ以下に記載してみました。


アクセス解析を使ったレポートの種類

レポートの種類 タイプ 概要 用途 主な項目
1.全体把握 モニタリング サイトの全体像を把握するためのレポート 当月のデータを目標・前年・前月と比較して、サイトの現状を把握する サイト全体PV・訪問回数・UU数・コンバージョン率/数・サイト売上・目標達成率
2.集客ポートフォリオ モニタリング 集客に関する効果を測定するためのレポート 集客の見直し・最適化・コスト管理 集客コスト・アクション数・売上・流入数
3.キャンペーンレポート スポット サイトのKGIを達成するために行った施策の効果測定 キャンペーンの効果測定・振り返り・他キャンペーンとの比較 キャンペーンの概要・期間・評価項目・達成率
4.詳細レポート モニタリング+スポット サイト固有の分析項目を測定しモニタリングするレポート サイト固有の項目を測定。全体把握と集客ポートフォリオとあわせて利用。 中間成果・アクセス解析以外のデータ(売上・会員数・成約率・掲載商品数)

データの種類

データの種類 概要 データ例 メリット デメリット
A.アクセス解析画面データ 画面上のレポートで見られるデータ サイト全体PV/訪問回数/検索キーワード/エンジン 新規・リピート・コンバージョン すぐにデータを見ることが出来る。グラフ等でまとまって集計されていて使いやすい。 決まったレポートしか取得できない。またツールのルールに縛られる。サイト外データは取得不可
B.アクセス解析ローデータ アクセス解析ツールで集計する前のデータ PVあるいはセッション単位の情報 ツールとの連携が可能。分析の自由度が非常に高い。 集計をするために仕組み(Access/BIツール等)を作る必要がありコストと時間がかかる。
C.内部データ アクセス解析意外の分析に使える社内データ 顧客DB・売上DB・会員情報・商品マスタ・営業情報 アクセス解析では簡単に取得できないサイトあるいはサイト上での行動結果によるデータが取得可能 アクセス解析データとの連携が難しい。アクセス解析以上のセキュリティレベルが必要。
D.外部データ サイト外で取得・閲覧可能なデータ VRI/NetRatings/Adwords/Overture/代理店情報等 サイト無いでは決して分からない情報を取得することが可能。競合の情報なども入手可能。 入手にコストがかかる場合もある。また情報の精度に関しても高くないものもある。

モニタリングレポート作成のポイント

1.計測項目を明確にする。サイトのゴールである「KGI」、KGIを達成するために定常的に閲覧するべき「KPI」そしてKPIを計算するための「計測指標」を決める。
2.レポートは「データ」「グラフ」「サマリー」の3つに分けて、必要な人に必要な情報のみを見てもらえるようにする。
3.「データ」は「固定値/入力値/計算値」がわかるように。アクセス解析意外のデータに関しては出典をつけておく。作成者・更新者・更新日も忘れずに。
4.「グラフ」は1つのグラフに複数の指標が基本。データを全てグラフにする必要はありません。変化を見るためのグラフなので、変化が無い項目は定期的に見直す。
5.「サマリー」はKGIとKPIに関する情報のみを記載。目標・前月・前年との比較を行い、必ず「文章」を添えてわかりやすくすることが大切。


感想

有料(10,000円)のセミナーにも関わらず100人近く、参加いただいた本当に感謝しております。トリという事でいろいろと緊張しました。30分という短い時間なので駆け足になってしまったり、最後の方でプレゼン資料をしくじったり、といろいろありましたが(汗)今まであまりアクセス解析のセミナーで話されなかった あるは 見たことがなかった内容で話せたかと思います。また今回はプレゼンテーションツールとしてPowerPointを使わなかったのですが、これが思ったより好評でした。そのツールに関しては、この次の記事で紹介したいと思います。


また自分の講演以外にも、非常に内容がバラエティに富んでいる講演が多数ありました。ベンダーさんが5社も短時間に同時に話す(1社20分)というのはほとんど無い機会ですし、衣袋さん・大前さんのプレゼンテーションも実例に富んだ役に達内容ばかりでした。


しかし、今回の講演は自分にしては珍しくかなり緊張しました。また次の機会があったら、もう少し起承転結に気を付けたり、話す内容と配る内容をしっかり吟味したり、という改善を行いたいです。セミナーって多分、何回行っても反省点が出てくるんだろうなぁ。いつか、満足いく講演が出来るようになりたいです。


改めて参加いただいた方ありがとうございます!また準備をしていただいたスタッフの皆様もありがとうございます!また講演する機会がありましたら、告知させていただきますので、ぜひその時には読者の皆様にもお会いできれば幸いです。