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〜キーワードは「セグメンテーション」〜 Markezine Day 2009での発表内容を公開

セミナー

先週金曜日行われたMarkezine Day 2009アクセス解析イニシアチブの代表で大内さんと私で


〜キーワードは「セグメンテーション」 不況下に効くアクセス解析テクニック〜


という内容で40分のプレゼンテーションをさせていただきました。その資料と発表内容を公開いたします。許可をいただいた大内さん、そして主催者のMarkezineの方、ありがとうございました。

発表資料のダウンロードはこちらから(PDFファイル)

以下、各スライドで話した概要を紹介いたします。

発表内容

実際には掛け合い的な発表でしたが、ここでは各資料の時に話した内容をまとめています。


よそ見しないユーザー増えている。不況下で更に鮮明に。衝動買いをしない。検索している情報以外は、時間をつかわない。そこで「セグメンテーション」  本当は、一人一人もてなしたいが、ウェブでは、まだ無理。セグメントに分けて分析しましょう。


簡単にアクセス解析イニシアチブの紹介。アクセス解析に興味ある方にはオススメ。小川がブログでこういった会が必要だねと書いたところ、大内さんにお誘いいただき、立ち上げメンバーに加えていただいた。大内さんが設立されたきっかけは、孤独な企業内のアクセス解析担当者を繋げたいと思ったから。


企業の現場では、ページビューが増えると、人事評価が上がる、というところも出てきているようですね。しかし、残念ながら全体のページビューを見ていても、なかなか改善策はつかめないですね。それは「人」が見えてこないから。1万ページビューあったからといって何がわかるのだろうか?


セグメンテーションという武器を使っての取り組みを事例などを交えながら紹介します。マーケティングの世界では、年齢や性別、年収とかで分類するのが普通だが、オンラインではそれがわからないので行動で絞り込むという事を行う。例えば「進入してきたキーワード」「新規・リピーター」など。年齢とかわからなくても、「結婚式場」に興味があるか?くらいはわかる。アクセス解析のデータを、ある行動パターンでセグメントする事により、ユーザーの姿がおぼろげながら見てくる。


アクセス解析ってただデータを眺めているだけではつまらないし、何もわからない。不安定さもある。しかし、そこからユーザーの姿を見つけていくという過程は面白い。ワークショップでグループによって解析作業を行うという取り組みをアクセス解析イニシアチブでは行っているが、課題を見つけ、推理をし、犯人を見つけていく。推理小説のような楽しみ方が出来ます。


まずは基本的な例を。入り口ページでセグメンテーションを行うというものです。昔はTOPページからの流入だけ見ていれば良かったが、検索エンジンの影響もあり、入り口ごとに求めている物が違う。コンバージョンの向上という取り組みの場合も、結局、入り口で改善するとよくなる、という事例はいくつか経験があり。サイトとの最初の出会いだからお客さんのニーズを把握し、それに寄り添う事によって、気持ちよくサイトの中へ進んでもらう事が可能となる。


入り口ページから次にどこにいったか?を重点的に見る。本当はこう動いてほしいと思い込んでいたのに、全然別のリンクに反応しているといった事も発見出きる。分かると当たり前なのだが、作り手になってしまうと、ユーザーの視点って見えにくいので見る事が大切。

このケースの場合は、実際にあったケースと似ているのですが、いきなりユーザーがトップページで、「商品一覧」 というサイトマップみたいなページに行っていました。サイトの運営者は、製品のコンセプトとかを見てほしいと思うわけですが、まあ見てくれませんね。サイトからの押し付け的なものは、なかなかクリックしてもらえないですね。


直帰率が少し高めで半分以上、去ってしまう。また残った人も、「製品一覧」というちょっと力の入っていないページをクリックしている。なので、このページでは探している物が見つからない感じがする。このケースでは、製品Cについて探していたのに、リンクがなかった。あるいは、英語で書いていたんですね。

たとえば、「Tシャツ」を買いたい人に「Tシャツ」というジャンルというかリンクがなくて「カットソー」っていっているとか、そんな感じです。この結果から、ユーザーの言葉で、人気商品をきちんとリンクを設けようとなりました。 当たり前のようですが、よく見る風景です。


これは実際の事例で、大手メーカーのブランドサイトでの話です。ノートパソコンンのメーカーで、価格比較サイトからのアクセスが1割くらいありました。そこで、価格比較サイトのユーザーを手厚くもてなすべきか、どうかみたいな話です。僕も実は、結構、1ページだけ見て帰っちゃう人が多いのかな、と思い込んでました。ここでいう、Aさんですね。


実際には検索キーワードに、ノートPCの製品名をいれて、訪問してくる人と、違った行動になっていました。それも、結果的には、Bさんの実は、じっくり型のユーザーでした。

検索エンジンからの訪問者はその商品だけをしっかり見ていくパターンが多かったです。しかし価格比較サイトからの場合は、面白かったのですが、一つ上のグレードの製品をクリックするユーザーと、一つ下のグレードの製品をクリックするユーザーが同じくらいいたのです。また製品一覧ページを見ている人もそれなりにいました。また平均ページビューや滞在時間も検索エンジン経由の人と長かったという事がわかりました。

つまり、価格比較サイトからのユーザーはメーカーのサイトでも比較をしっかり行っていることがわかり同じメーカーなのですが、製品比較のページを作るという展開になりました。アクセス解析がなければ、セグメンテーションの分析がなければ、チームが共通の方向に納得して進むということにはなりませんでしたね。このデータを見て、次にやるべきことがはっきりしました。これは大きかったです。


セグメンテーションの代表的な例です。これら項目の事例を見ていきたいと思います。最初は「検索ワード」を見てみましょう。


磐梯熱海温泉 紅葉館きらくや」と「きらくや」という検索ワードで流入してきた人の行動を比較したのが以下の内容です。トラベルサイトでは、温泉のページは直接リンクをしていないケースが多いです。その場合ユーザーは宿の文字列を選択して、検索ボックスにコピーペースとして見に来ることが多く、このような新規の人らしい行動を取っています。前述の価格比較サイトからの流入ユーザーに似ていますね。短い単語を入れて進入してくる人は、既に宿のことをしっている方々が多いという結果が出来ました。


次は「地域で絞る」という事で住宅情報サイトの例です。勤務地が「秋葉原駅」そして「東京駅」のデータが対象になります。こういった人達がどの沿線で住宅を検索しているかを地図の青い円で表示してみました。東京駅で働いている人は遠くからでも通勤する事がわかりました。これによって、検索している人にレコメンドを出したり、特集の掲載範囲を考えたりする事が出来ます。地域の情報はURLに入っている変数を取得して分析を行いました。


次は「コンバージョンで絞る」という事例です。ある赤ちゃん向け通販サイトの事例です。数値は実数ではなく係数をかけています。SiteCatalystの機能を使い、クリック数が多いところが濃い赤で表示されています。4つほどクリックの場所をピックアップしてみました。これをコンバージョンに貢献したリンクという事で見てみると、全く違う世界が浮かび上がってきます。クリック数が少ないところ(商品番号入力など)が売上に大きく貢献している事がわかります。クリックが低い場合は、掲載場所を画面の下の方に置いてしまうケースがあるかと思います。

クリックだけで評価をしていたら、売上大きく落ちていたかと思います。


最後はちょっと複雑な事例を。新規・リピーターでみるのは定番なのですが、リピーターも多くの種類があります。そこで、リピーターを更に訪問回数ごとにセグメンテーションをして、どのように行動したか?という分析事例を見てみようと思います。


これはある結婚情報サイトでの事例です。このサイトの主な機能として「会員登録」「メルマガ登録」そして資料請求があるのですが、資料請求も「式場」「ウェディングドレス」「2次会」「エステ」などがあります。

各目的に対して、一番達成した訪問回数を「100%」として、それ以外の訪問回数では、100%から比較して、どれくらい達成されたかを表示しています。例えばメルマガ登録は「2回目の訪問」が一番多く、3回目は2解明と比べて40%くらいになっています。※実際には訪問回数ではなく、初回からの訪問日数という分析を行っていました。


ここで、50%以上を残すと以下のような図になります。ここからユーザーの行動が見えてきませんか?

「結婚を間近に控えた女性の方がサイトにアクセス。初めての訪問でサイトのことを知り会員登録。2回目でお得な情報をゲットするためにメルマガ登録。結婚に向けての最初のステップである式場探しを初回〜3回目の訪問で行う。式場が決定したら今度はウェディングドレス探し。ウェディングドレスも決まった所で2次会の事も考えないとね!そして無事に全てが決まったら、後は綺麗になるためにエステに通わねば!」

といった感じです。訪問回数でセグメントを行わなければ、ユーザーが初回に訪れてくる日は違うので、全て同じように利用されているように見えてしまいます。しかし訪問回数で分けることによってユーザーの行動が明確になりました。これによって、メールを送るタイミングによって記載する内容、訪問回数に応じて表示するバナーなどの調整をすれば、「式場」だけを探して離脱してしまうユーザーをとどめることが出来るようになります。


こういったセグメンテーションがどのようなツールでも出来るか?というとそうではありません。セグメンテーションを行うには以下のような機能や条件を備えているツールを選ぶことが大切です。特にこういったセグメンテーションはトライ&エラーです。やってみないと見えるか分かりません。そのために試行錯誤のスピードについてこれるツールを選ぶことが大切です。ここでは二つほどツールを紹介いたします。


一つ目はGoogleAnalytics。アドバンスドセグメントという機能が搭載されていて、あらゆる角度と条件でユーザーを分類する事が出来る、強力なツールです。レスポンスも良く快適に使えます。


もう一つはComfyAnalytics。ユーザー分類を同じく自由にセットして、レポートからプルダウンで簡単に切り替えることができたり、成果となるページを後から設定しても、遡ってその設定を適用してくるという、トライ&エラー向けのツールです。


アクセス解析イニシアチブとセグメンテーションという事で、以下のようなセミナーをやっています。実践してみたい、更に知りたい!という方は、ぜひぜひ参加してみてはいかがでしょうか?本日はありがとうございました。

発表資料のダウンロードはこちらから(PDFファイル)

というわけで

上記のような内容で発表を行いました。下の写真にもあるように、多くの方に参加いただきました。まだアンケートの結果をいただいていないので、発表の評価は出来ていないのですが、Twitterでのコメントや、終わった後に聞いた内容では、興味をもっていただけた内容だったのでは?と思っています。


山口勝幸さん撮影の発表の様子。左側に立っているのが私です。



最後のスライドに書いてあるように、このテーマに関しては更に掘り下げていきたいと考えています。12月に行う予定のセミナーでは、私も「アクセス解析サービスの選び方」というお題でMarkezineで連載している内容にいろいろ付け加えてお話をする予定です。


アクセス解析イニシアチブに興味を持たれた方はぜひサイトもご覧ください。聴講していただいた方、改めてありがとうございます!

追記

Markezineのサイトでも講演のレポートがアップされました。丁寧に説明がなされているので、よろしければあわせてどうぞ。